News&Topics
  • クアラルンプール国立心臓病センター(IJN) 病院訪問2014 レポート

IMG_0989クアラルンプールの中心に位置するマレーシア最大の心臓病センターである(Institut Jantung Negara、以下IJN)を訪問しました。この病院には、日本からも多くの医師が研修に訪れています。1年から数年単位で留学し、日本では経験できない治療や手術を行うことができます。
IMG_0990 IMG_0991 IMG_0992
IMG_0993 IMG_0994 IMG_0995
IMG_0999 IMG_1011


今回は手術室とICUを中心に見学しましたが、実は訪問した時期がラマダン明けの休暇と重なってしまい、いつものような騒々しさは無いと話してくださいました。
年間の手術数は4,000件弱であり、心臓外科の先生曰く「3ヶ月程で300症例の手術を経験できる。」との事。心臓外科医としては、小児専門の外科医は少なく、成人と小児にはっきり分かれていないようです。成人の医師も小児の手術をこなさなければならないため、高いスキルが求められます。
麻酔科は、前日の夜もしくは当日の朝に症例が決まるようで、十分なディスカッションへの時間が無い程に多忙を極めます。使用しているモニターや薬剤には大きく違いは無いものの、使用容量などは今までの常識を覆されるようなこともあるようです。
IMG_1015 IMG_1016 IMG_1017
IMG_1020 IMG_1022


IJNでの術中麻酔管理では、必ずTEEを使用する訳では無いようです。日本から留学している東京女子医大麻酔科の土井先生は、むしろ心臓外科医や麻酔科医師より、エコーについて指導する側になっているようです。日本の心臓麻酔科管理の方が、より有効的にTEEを用いているように感じました。
専属の集中治療医は一人でしたが、外科や麻酔科の医師も日替わりでICU管理を行います。ICUでは適切に鎮静管理が行われているため、日本のICUと比較すると、若干落ち着いている印象でした。(ラマダンの影響もあるのでしょうか。)
IJNを訪問し、何よりスタッフの朗らかさや笑顔の多さに感激しました。病院という場所であっても、そう感じさせない雰囲気でとても明るい病院でした。訪問者である私たちを暖かく迎えてくださり、本当に感謝の言葉でいっぱいです。
IMG_1026 IMG_1027 IMG_1032
IMG_1033 IMG_1036 IMG_1037
IMG_1038 IMG_1039